揺籃さんのシリーズ
SF・ファンタジー
乾いたゴムが、弾けたような音がした。
高校生の刻無藤吾(きさなし・とうご)は、幼稚園からの親友の田中一朗、瀬戸内美咲との帰宅途中、その音を耳にした。
その時は、大して気もとめていなかったが、バイト先で、その音が聞こえた場所付近で、人の身体の一部が弾け飛ぶという不思議な死に方をしたことを知る。
その後、そのそのゴムの破裂音のようなものを聞くたび、同様の事件が起こる。
「あの音が聞こえたら、逃げよう。」
そう心に決めていた矢先に…親友の正体は…。
少年から大人へと成長していくなかで、おこった非現実的な出来事を描いたSF。