小説 / 青春・友情
完結 カラタチ
作品の長さ:13,160文字
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安貴は小学校に入学してから、音羽と共に登下校するのが日課だった。
音羽は何かに付けて文句を言う性格で、安貴は適当に流していた。
下校途中で公園に向かうも、若者に絡まれ何も出来なかった。公園は遊具が撤去され、若者のたまり場になっていた。
翌日に友人の聖人を介して充が駄菓子屋の峯岸商店に遊び場が出来たと聞く。
音羽が通学路を破っているとして警告するも無視を決め、安貴達は店に向かう。
店主は勝手に遊び場に向かったのを怒るも、事情を話すと認めた。
遊び場に向かうと下級生達が遊んでいて、混ざって遊んだ。
夕方に家に戻るも、音羽から話を聞いた母親の菜海が怒る。
翌日、安貴は音羽を責め、またも駄菓子屋に向かった。
駄菓子屋に向かうと親達が押しかけていた。
安貴達は引き返した。
朝礼で先生が警告すると、店に関する話題は学校から消えた。
休日に安貴が店に行くと、閉店していた。
音羽が塾の帰りに寄って来ると、安貴は音羽が告げ口をしたからと責めると、音羽は閉店するとは予想していなかったと言って去っていく。
商店街に向かった時に母親に会うと、遊び場所がないのを話し、店主が糖尿病で体調が悪く、スペースの運営を頼めないかと交渉していたが拒否され、体調を理由に閉店したと話す。
安貴は親達が店を潰したのではないと知る。
同時に音羽は登下校時に自分と一緒にいる状況を失うのが嫌だったのだと気づく。
店の閉店で居場所がなくなる辛さを理解した安貴は、音羽に謝るために家へ向かった。
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