小説 / 青春・友情
完結 赤の女王様と椿姫と私
作品の長さ:30,614文字
(1)読者数:100人
「あたしのことは、佐藤でもシュガーでも椿でも椿姫でも、お好きなように呼んでね」
佐藤椿、学年一位の成績を持つ、ロリィタ、椿姫。
対する私は、ミス・ローヤー、設楽桜子。
私は椿には敵わない。あんな馬鹿げた格好をした女にも私は勝てない。
止まったら駄目だ。走り続けなければならない。恋なんて、している場合じゃない。
場合じゃないのに、未だに私の心を揺さぶる高校の時好きだった志田君。
そして、優しい言葉をかけてくれる新山さん。
「桜子ちゃん、俺と付き合わない?」
恋は嫌いだ。私をふわふわさせるから。
走らなくっちゃ、駄目なのに。
堅物法学部生桜子の、劣等感と焦燥感と恋愛観の物語。