脱MR探偵空木健介シリーズシリーズ
ミステリー
脱MR探偵空木健介シリーズ
製薬会社のMRを辞め、退職した空木健介は、生まれ故郷の東京国分寺市で探偵事務所を開設する。登山が趣味の空木健介が、登山中に巻き込まれた事件や、依頼された調査から繋がった殺人事件を解決し、またその裏側にある悪意を暴いていく。そして、事件の解決とともに、人生の生き方を空木が考えていくという推理小説だが、各地の名山が作品ごとに登場する山岳推理小説という分類に位置づけられる。
小説 / ミステリー
完結声なき追跡者
作品の長さ:147,428文字
(0)読者数:7人
脱MR探偵の空木健介の前職の勤務地だった北海道から、仕事の依頼があった。それは二年前、ススキノでラウンジを経営していた最中に、突然行方が分からなくなった姉の調査の依頼だった。その依頼者は妹の山岡清美という聾者だった。
空木の調査の初めの仕事は、札幌から東京に転勤して来た製薬会社の部長、町村を訪ね、依頼者清美の姉美夏の行方の手掛かりを調べることだったが、成果は無く、空木は札幌へ飛ぶ。
道東の斜里岳山麓で発見された白骨死体。姉の美夏の残したノートから浮かび上がるイニシャル。改めて空木と、聾者である妹の清美の調査が始まる。
そんな中、東京小金井市のショッピングセンターで男性が転落死する。死亡した男性は、空木が最初に面会した製薬会社の部長、町村だった。警察は当初、自殺と見るが、空木の話に他殺を疑い始める。
ススキノの美夏の経営するラウンジの常連客だった町村の死と、美夏の行方不明は繋がるのか、空木は再び北海道へ飛ぶ。